委員長対談
激しく変わりゆく時代の中で。
2006年〜2017年 委員長
鶴岡光行氏
2023年〜現委員長
鬼頭圭介氏
2017年〜2023年 委員長
西野勝義氏
一瞬たりとも止まることなく、私たちの生活も仕事も変化し続けたこの10年。
その時代にトヨタ労組を率いた委員長たちは、何を考え、どのような思いで取り組みを行ってきたのか。
鶴岡光行氏(2006年〜2017年)、西野勝義氏(2017年〜2023年)、現委員長の鬼頭圭介氏(2023年〜)の3名に、
2015年からの10年間を振り返っていただくとともに、激しく変わりゆく時代の中、
新しい時代を歩もうとしているトヨタ労組への期待を語り合っていただきました。
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#TALK SUMMARY
新たな課題を突きつけられた10年。
危機感の中、労使の向き合い方も
大きく変化した。
鬼頭
本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。
まずは、この10年の振り返りから始めたいと思います。10年前は、鶴岡さんが委員長、西野さんが副委員長でした。当時のトヨタ労組はどのような状況だったのでしょうか。
鶴岡
その少し前までは、リーマンショック、トヨタの品質問題、東日本大震災、タイの大洪水など、続け様に様々な事態が起こり、会社存続の危機と言われていました。4年連続で単独営業利益の赤字が続き、組合員の雇用と生活をいかに守っていくのか、これが組合の至上命題となっていました。雇用を守るため、会社を強くするためにと、労使で何度も話し合いを重ね、それが土台となって復活の兆しが見え始めてきたのが、ちょうど10年くらい前からだったと思います。
西野
鶴岡さんが言われたように、10年くらい前から緩やかに経済も回復し、海外での生産や輸出を中心に業績も順調に伸び始めてきました。ただ、100年に1度と言われる自動車業界の大変革が叫ばれるようになり、IT系などの異業種からの参入が活発になってきたのも15年16年あたりからだったと記憶しています。
変えていけないものなんて、
何もない。ただ、それは
何のため、誰のために
変えるのか?
鬼頭
自動車産業の動向が大きく変わる中、社会の様相が大きく変わってきたのもこの10年です。そのきっかけとなったのが新型コロナウイルスの感染拡大です。コロナ以降、在宅勤務に代表されるように、働き方が変わり、個人の価値観も多様化し、組合にもさらなる変化が求められています。ただ、「変わらなければ」と思うあまり、変えることが目的になってしまい、少し空回りしている風潮があるようにも感じています。
鶴岡
みんなの声を集め、それを会社に伝えることによって、働きやすさとか、生活のしやすさを、自分たちで作り上げていくのが組合活動の原点です。現状を良くしていくためであれば、変えていけないものなんて何もないと思います。変える時には、その歴史を調べる事、評価点を決め振り返ることも⼤事です。
働き方が変わり、
価値観も多様化する。ただし、
車づくりの責務だけは
忘れてはいけない。
鬼頭
お二方には貴重なお話を多くいただきました。
今後のトヨタ労組に期待することを含めて、組合員へのメッセージをお願いできますでしょうか。
鶴岡
私たちの責務は、車づくりを通して社会に貢献することです。働き方の選択肢が広がり、それに伴う仕事への価値観が多様化していく中でも、未来に向けてしっかりとその責務を果たしていかなければなりません。車をつくり続けること、ものづくりをきっちりと残していくことが、トヨタを発展させていくことにつながるんだと、これまでみんなで頑張ってきました。そうした意識を継承していくためにも、組合が果たすべき役割が今後より大きくなっていくと思っています。
西野
組合は誰のものでもない、組合員のものです。自分たちの組合ですから、遠慮せずにどんどん言いたいことを言えばいいんです。多様化の時代ですから、みんなも言いたいことがたくさんあると思います。組合は耳の痛い話もちゃんと聞き、全部はすぐに変えられなくても、少しずつ、一歩ずつでもいいから、ちゃんと変えていく。そういう小さな変化が職場でどんどん起きていけば、厳しい環境の中でも、みんなが希望を持って前を向いていけると思います。
鬼頭
働くということは、楽しいことばかりでなく、辛いこと、苦しいことも多いと思います。その辛さや苦しさを一人で抱え込まないよう、一人で頑張り過ぎないように、全力で組合がサポートしていかなければなりません。変わりゆく時代の中、組合員の皆さんと向き合い、その声に耳を傾けるという組合活動の原点を大切にしながら、次の90年、100年に向けて、トライを続けていきたいと思っています。本日はありがとうございました。